ゆいまーる

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風の又三郎 〜宮澤賢治、その世界〜

今年のゆいまーるの案山子は、
宮澤賢治の「風の又三郎」。

案山子を立てて、一週間。
台風一過の青い空。白い雲がとてもきれいです。
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 どっどど どどうど どどうどどどう
 風はどっこどっこ又三郎

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立春から数えて
二百十日の風に乗ってやってきて、
二百二十日の風とともに消えた
(9月1日〜9月11日)

不思議な少年、風の又三郎。

子どもの頃、
読んだ不思議な物語。観た映画。
あの風の記憶。嵐の記憶。

台風も過ぎて、青い空のみえる今日。


宮澤賢治は、私の好きな作家。人物です。
詩人であり、作家であり。そして「農」に造詣が深く、教育者でもありました。

小学校の国語の教科書に、
「クラムボンはぷかぷかわらったよ」「クラムボンは死んだよ...」と
童話「やまなし」は、私の記憶に強烈に残っています。

「風の又三郎」の不思議な感覚もとても好きです。
この季節の台風、強い雨風。いつも思い出すのがこのお話です。

福祉施設に勤めていた頃、
「虔十公園林(けんじゅうこうえんりん)」というお話に出逢いました。
主人公虔十は、ハンディキャップのある人物と想像できます。
虔十がコツコツ植えた杉の木が、時が過ぎ、周りが町に変わるなか、
美しい景観の林となり、子どもたちが訪れ、人々の心に懐かしさをたたえる公園になる。
というお話です。

その中の一節に、
「あゝ全くたれがかしこくたれが賢くないかはわかりません。」とあります。
”全く誰が賢く、誰か賢くないかはわからない”
その強く、潔いメッセージがこの物語に込められています。

インターネット上でお話を読むことができます。短編なのですぐ読めます。ぜひ。
青空文庫 「虔十公園林」

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そして、「農」。
「農民芸術概論綱要」のなかで賢治は、

「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」といっています。

”自我の意識は個人から集団社会宇宙と次第に進化する”
”新たな時代は世界が一の意識になり生物となる方向にある
 正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである”


賢治の言葉のなかに、「農」への想いと、生き方への想いが広がります。
すっと、「ゆいまーる」にもつながるような気がしていました。
そんな想いもありまして。

今年のゆいまーるのかかしは、「風の又三郎」。
宮澤賢治へのオマージュの意をこめて。

しあわせは、足元にあるような気がします。
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by yuima-ru_tanbo | 2008-09-20 13:19 | 「ゆいまーる」にておもうこと