ゆいまーる

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田んぼとカエル〜ふゆみずたんぼ〜の巻

舞岡公園の「舞の里だより」215号(4月中旬発行)の
「生きもの語り 第37回」を書きました。 

「ゆいまーる」の田んぼ、不耕田のはじめての冬。ふゆみずたんぼのおはなしです。

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第37回 「田んぼとカエル 〜ふゆみずたんぼ〜の巻」

〜草虫暦〜(二十四節気・七十二候)
穀雨 田畑に優しい春の雨が降り、葦の芽が顔を出す頃

今年はじめて担当することになった田んぼは、不耕田といって、稲刈り後に耕さない田んぼです。
冬は、水を張ることにしました(冬期湛水)。「ふゆみずたんぼ」と呼ばれる田んぼです。
冬も水をたたえることで、水生の生きものにも優しい田んぼをめざしています
(舞岡の田んぼは、谷戸田なこともあり、冬場水を抜いても完全には乾きません。
冬越しの生きものたちは、湿った土の中で過ごしています)。
冬の間中、湛水していることもあって、水が抜けていないかと田廻り多くしたのですが、
これが抜ける抜ける…
はじめての田んぼで、田廻りをすることで、水が抜けやすい場所など、
その田の「くせ」がわかってきたところで、もう春はすぐそこまで来ていました。
“田んぼに足音を聴かせるのも仕事だ”、昔のお百姓さんの言葉は趣深いです。
水が入ると、すぐに水のなかをクルクル泳ぎ回るミズスマシの仲間(と思われます)がいたりして、
その反応のはやさに、いつもながらに驚きます。
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あるカエルの話を聞いたことがあります。
それは、自分の生まれた田んぼにカエルは卵をうみにやってきて、
その年そこがもう水がない田んぼ(=田んぼをやめた)であったら、カエルは卵をうむのをやめて山に帰りまた一年待つ。そして翌年にまたその田んぼにやって来るというのです。
その年も水がなければまた山に帰るというのです。カエルの寿命を考えると、本当に一大事です。
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自分の生まれた田んぼに戻って来る、そして何年も卵をうまずに山に帰るというのは、
受け継ぐであろう命とひきかえになるわけで、にわかに信じ難い気もしますが、
生きものと、田んぼ(人の営み)は共同体なのだと感じます。
繰り返し繰り返しある人の営みの先にある奥深さを感じます。
そして、そうして広がる物語が在ることがあたたかな気持ちになります。
今年も舞岡公園の田植えの季節がやってきます。
カエルに此処はいつも在るよと、安心していてほしいですね。もうカエルの声も聴こえ始めました。
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…もうすぐ春かというまだ寒い時期に、田んぼに卵をうみにやってくるカエルもいます。
今年は、いい時期に水が抜けてしまっていて、ざんねんの我が田んぼでした。
来冬こそは、水をずっとたたえる「ふゆみずたんぼ」に。
そして、この田んぼ生まれではなくても、イイね!と思って、気まぐれカエルがやってきてくれる日がくるといいなと思っています。
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by yuima-ru_tanbo | 2013-05-13 01:07 | 「ゆいまーる」にておもうこと